イーエムキューブ 研究・開発

イーエムキューブ株式会社 研究・開発

イーエムキューブは、放射線関連機器・装置の研究・開発・販売を行っています。

加速器の研究・開発

イーエムキューブでは、「分散型加速器」の研究・開発を行っております。高効率、大容量の次世代型加速器として、産業分野、エネルギー分野、先進医療分野をはじめ、様々な分野への応用が期待されています。(平成22年4月26日特許出願済)

※分散型加速器は線形加速器ではありません。

分散型加速器応用製品の研究開発(産業分野)

当該制御システムを搭載した加速器を『分散型加速器』という商品名で産業機器メーカーへのリリースを開始します。 具体的には、種々のイオンを混在加速でき、また高いパルス繰り返し周期を実現できるという分散型加速器のメリットを活用し、革新的なイオン注入システム等を、今後リリース先との協業による開発・製品化を目指します。

分散型加速器応用製品の研究・開発(エネルギー分野)

当該制御システムを搭載した加速器を『分散型加速器』という商品名で国内外の電力会社およびエネルギー機器メーカーへのリリースを開始します。 具体的には、高い加速効率という分散型加速器のメリットを活用し、以下に挙げる 『プルトニウム燃料・小型原子力電源』 と 『プルトニウム燃料・電力備蓄装置』の2つのシステムについて、今後リリース先との協業による開発・製品化を目指します。

プルトニウム燃料・小型原子力電源(開発コード:ヒドラ)
分散型加速器のエネルギー分野への応用製品として、オンサイト型原子力電源の実用化検討に着手しました。
  • プルトニウム燃料を用いた加速器駆動型未臨界炉を熱源とした、蒸気タービン発電システムです。
  • 定格運転時の熱出力は38.3MWt、発電出力は12.8MWeです。
  • 1gのプルトニウム燃料で7,540kWhの電力供給が行えます。
  • 船舶にも搭載可能な小型原子力電源として製品化を行います。
プルトニウム燃料・電力備蓄装置(開発コード:カロン)
  • 加速器駆動によるプルトニウム燃料生産炉(ウラン238 → プルトニウム239の変換炉)です。
  • 系統電源により駆動した場合、夜間余剰電力の備蓄装置として使用できます。
  • 揚水発電所に代わる低コストで環境破壊がなく、原子力発電所内にも設置可能な高効率電力備蓄装置として製品化を行います。
使用済み核燃料処理装置(開発コード:ニックス)
  • ヒドラの使用済み核燃料を低コストに廃棄処理するための装置です。
  • 使用済み核燃料に大量の中性子線を照射し、半減期の長い放射性核種を半減期の短い放射性核種へと核変換し、短期間で廃棄出荷出来るよう保管コストを大幅削減するものです。
イーエムキューブは分散型加速器のサプライヤとして、エネルギー分野での加速器市場拡大を効率よく達成するための支援を最重要課題として取り組みます。
分散型加速器応用製品の研究・開発(医療分野)

当該制御システムを搭載した加速器を『分散型加速器』という商品名で国内外の医療機器メーカーへのリリースを開始します。 今後大きな市場拡大が見込まれる粒子線/重粒子線がん治療装置に分散型加速器を適用し、医療機器メーカーとの協業による開発・製品化を目指します。

分散型加速器を適用した粒子線/重粒子線がん治療装置では、従来加速器による装置と比較し、次のようなメリットが見込まれます。

分散型加速器による粒子線/重粒子線がん治療装置のメリット
  • 従来数十秒の時間を要していた1回の照射時間(1万スポットの照射に要する時間)が0.2~0.3秒で完了できるため、呼吸同期等複雑な機構が不要となります。
  • スポット毎に照射線量の可変設定が行えるため、がんの中心部には強い線量を周辺部には弱い線量を照射する治療が、1回の照射の中で可能となります。
  • 大電力高周波電源を使わず、偏向には超電導磁石を使用するため、従来に比べ装置製作コストが1/2以下また、維持コスト(光熱費)が1/10以下になります。
イーエムキューブは分散型加速器のサプライヤとして、医療分野への加速器市場拡大を効率よく達成するための支援を最重要課題として取り組みます。